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長年の相棒、N-GAG 自転車に負ける? | |
免許を取得して、間もない頃からの付き合いである、スズキ、GAG(ギャグ)。それから実に10年に及ぶ付き合いを経て、今のN-GAGへと変化してきたのですよ (詳細)。 ![]() しかし、所詮は80年代のエンジン。ただでさえ6ボルトというハンディを負っている上に、経年劣化なんてもんをされたらたまったもんじゃない。ちまちまと修理しても以前の性能は望めるはずもなく、また、そこまで本格的に整備するお金も情熱もない体たらく。 しかも、追い討ちがひとつ。 もともと、N-GAGの位置づけとしては、「 極上の鈍足! のんびり走れる、通勤仕様 」というものだったのですが、その立場すら危うくなってしまったのです。 ・・・ 自転車の、台頭でした。 もともと自転車に乗る機会は、週に一回程度だったのですが、30手前に来て体力の低下が感じられたので、自転車の割合を増やして運動量を増やしたんですよ。そしたら、なんか自転車に目覚めてしまって(;´Д`)ノ ・・・ 週に5回は自転車になってしまったのです。 駐禁もないし、捕まることもないし、街中ではむしろ自転車のほうが速いとくる。かといって、近場でなくて遠出となると、N-GAGよりも、ジェベルのほうが圧倒的に速いということになってしまったのですよ。気が付けば、N-GAGの立場がなくなってしまったのです・・・。 | |
キッカケはセパハン そういえば、NSRだったんだな、君は! | |
そんなとき、気分転換として、アップハンからノーマルのセパハンにしてみたのです。以前は、セパハンにすると、ポジションがキツくて、乗り味が好きになれないから敬遠していたのですが、NS50Fでサーキットを走るようになったからでしょうか ・・・ 今回は、セパハンのポジションがバッチリはまってしまったのです。 サーキットでも、NSRはちょくちょく乗っていたので、当然ながら同じハンドリングですよね。N-GAGは、NSR80の車体にGAGのエンジンを載せたものですから、当たり前です。当たり前ながら、いままでそんな当然の事実をすっかり忘れていたというわけです。エンジンとポジションが違うと、判らないもんですね〜。 通勤や、ちょい乗り用バイクは、もう自転車があるから無用。 ちょっと遠出用バイクは、ジェベルがあるから、無用。 そんなら、多少ポジションがキツかろうが、振動が多くてしびれようが、燃費が悪かろうが、大したもんじゃない。そしたら、もっとパワーが出るようにしよう。それには、このGAGエンジンをボアアップするか? 嫌、それはマイナーで部品も少ない。かといって、モンキーエンジンじゃ目新しさがない。それならば、どうせやるなら密かに気になっていたカスタムを実行してみよう。 エイプ100エンジンを搭載するのだっ! | |
NSR + APEで、「N-APE」、ネイプ! エンジンは馬鹿高いぞ〜 | |
エンジンを買う前に、GAGエンジンを売却。エンジン二機、ハーネス、サービスマニュアルに、パーツリスト、ヨシムラ製バルブスプリング、ガスケット ・・・ 探せば探すほど出てくる出てくる、スペアパーツの山。文句なしの最年長バイクだっただけに、スペアパーツの数だけ思い入れと思いでがあったわけです。なんとも寂しい限りですが ・・・ 朽ちてゆく姿を見るよりは ・・・ ね。発送を終えた時点で、11年間続いたGAGの歴史が幕を閉じました。 さ、気分を入れ替えましょう! ちなみに、エイプ100のエンジンは高いです。エイプ50にポン付けできるからってのが理由ですが、不正改造の温床なんでしょうね〜・・・。にしても、6万5千円から8万円って相場ってどうよ??? 高いです。保障もナニもないんですがね〜。 ボヤいてもしょうがないってんで、エンジン・ハーネス・ペダル・マウント、そしてこれが大切、ノーマルマフラー付きで7万円で落札。数日後にはエンジンが到着! ![]() もう、子供たち大興奮(;´Д`)ノ こうして目の当たりにすると、もう嬉しいって言うより 「大変なことをはじめちまったなぁ〜」と、いつもながらに思っちゃいますね。エンジン換装は二回目ですが、 全て、手作りの自作でエンジンを載せます。 ていうか、市販品としてエンジンマウントも売っているのですが、それは使わない、というより使えません。悲しいかな、レース専用品であるゆえに、公道では使えない理由があるのですよ。詳しくは、後ほど。 | |
振動対策が勝負どころ いうならば、"腕試し"です。 | |
NSRの車体とエイプエンジンとの相性は、悪いです。エイプエンジンに限らず、4サイクルエンジン全般を搭載すると、共通の問題が浮上します。ずばり、 「振動」
・・・ です。 フレームの剛性が高すぎることと、2スト用に開発されただけあって、4スト特有の振動には共振するようです。 N-GAG時代に、GAGエンジンをボアアップしたときにも出たのですが、もう強烈な振動なのですよ。痺れるのは当然ながら、ステップをいくら踏ん張っても足がズレていったり、もう20分と耐えられない苦痛だったり、片っ端からボルトが緩んでいったりして。レースで言うならば、二回走ったら、エンジンマウントにヒビが入ったという話もあるそうです。 市販しているマウントは、主にアルミです。アルミは軽いですが、柔軟性がありません。力の分散を上手くしないと、クラックも入ります。そこで、アルミの厚みを極限まで増やして、剛性アップを図ったものがあるのですが、個人的な予想としては、それもまた重くなる上に、振動自体は無くならないと思うのですよ。 てことで、ラバーマウントを使ってフローティングさせる作戦で行きます。某ガレージの先輩にいい部品のアドバイスも貰ったので、そのアイデアを取り入れて、考えることに。見た目としては、エンジンマウントなんて地味なものですが、今回の勝負どころは、ほぼ9割が、このエンジンマウントです。 素材は、鉄。鉄は柔軟性もありますし、アルミに比べれば力が集中しにくい気がします(あくまでも経験上)。丸パイプと角パイプを使いますが、不必要には肉厚は厚くせず、もとのフレームの肉厚程度に抑えていきます。・・・なんか、もっともらしいこと言ってますが、ほとんど 「カン」 です(笑)。ほら、鉄なら、クラック入ろうがなにしようが、すぐ直せますし、ねぇ(←オイ)。 まじめな話、溶接工となって6年ほど経ちますが、 これもひとつの、腕試しって事でっ! どうなることやら ・・・ | |
究極の作業場所 職場の工場!!! | |
やっぱり、究極の作業環境といえば、ココですよ。職場の工場!! 金属を切ったり削ったりくっつけたりはお手のもの。騒音が近所迷惑になることもゴザイマセン。唯一の(最大の)問題といえば、昼休みくらいしか作業時間が取れないって事ですが ・・・ (;´Д`)ノ。もちろん、社長と上司には許可をとっておりますよン。今更、バイクのエンジン載せ変えやったところで、驚かれないのは嬉しいのか悲しいのか。ま、いいか。 ![]() まずは、車のジャッキを加工したエンジンジャッキなるものを製作(↑)。ちょいとばかり安定感がないですが、高さが無段階に調節できるのがミソ。エンジンを載せるといっても、チェーンラインや、スイングアームの稼動範囲から、スプロケットの位置は必然的に決まってくるので、エンジンの高さは自在に動かせないことには作業になりません。なんつっても、作業者に手伝いは望めませんから ・・・ 。職場でやる限りは、全部自分ひとり。これは、ちょっと辛い(^^;)。 | |
課題の振動対策シャリーのエンジンマウントを使用 | |
コレ (↓) ![]() これも、某ガレージで某御仁に頂戴したアイデア。モンキー等はリジッドマウント(直付け)なのですが、シャリーはラバーマウントなのだそうで。エンジンのボルト穴が大きくて、そこにこのゴム付きカラーを入れてボルト締めするんだそうです。 ![]() といっても、もちろんエイプのエンジンにその大きな穴は開いてないので、エンジンとフレームの間にパイプを1本かませる形で、ラバーマウント。写真にあるのが、自作のエンジンマウント(フレームとエンジンを繋ぐカタチ)。手っ取り早く作るには、丸パイプにそのままステーをくっつけるのがいいのですが、今回はエンジンの位置(左右・傾きなど)を微調整したかったので、角パイプをかぶせる形で仮組み。エンジンの位置出しをしてから、溶接すればいいわけです。溶接ひずみを少なくするって狙いも、ありますね。完璧を目指すなら、完成したステーをもとに、治具どりして、正規品を作るのがベター。 ![]() ぱっと見わかりませんが、パイプの中で、ゴム付きカラーは、入るパイプの長さに対応させて延長させてます。仮に、パイプの方が長くなってしまうと、ボルトを締めても締めても、ゴムが縮むだけしまってしまうので、ラバーマウントの意味がなくなってしまいます。説明も、作るのも面倒なのですが、これを怠ると本末転倒になるのでご注意をっ!! ![]() (↑)エンジンの前側は、こんなカンジにしてみました。NSRのフレームが無加工であれば、そこからマウントを伸ばすこともできたのですが、以前GAGのエンジンを搭載する際に切っちゃったもんで(^^;) でも、こっちのほうが結果としててっとりばやかったのですが。でも、これでレースのレギュレーションには引っかかります。・・・なのですが、フレームが干渉しないので、エイプのマフラーが使えるようになります。勿論、後ろ半分は物によっては付かないでしょうが、少なくともエキパイがいきなり干渉することはナシ。 ちなみに、サブフレームは、丸ごと自作品です。フレームのネック部分にアングルでステーを溶接して、そこにラバーマウントしたパイプを接続。そこからサブフレームを介してエンジンハンガーはそのままリジッドです。 フローティングといえども、一箇所はリジッドマウントするのが正しい方法とのことなので(一箇所を軸にして、エンジンが振れるイメージ)、エンジン背面のマウントの下側をリジッドとして、他の三箇所は全てフローティングとしました。もともとシャリーのエンジンマウントに使われる代物ですからして、耐熱・耐久性は問題無し。あとは、この設計で振動が減るかどうか、です。 ・・・こればっかりは、走ってみませんとな(←オイ)。 | |
マフラーはノーマルベース GAGサンパー流用 | |
ホント言えば、マフラーはもうちっと凝ろうかと思っていたのですが・・・ (;´Д`)ノ。 ![]() 結局、パイプを曲げる時間がなさそうだったので、ノーマルを流用して、N−GAG用に作ってつけていたマフラーを流用しました。 前半分の角度にこだわったお陰で、後ろ半分がいかついカチ上げになってしまいましたが・・・(^^;)。 エキパイはもう少し太いほうがいいかとも思いましたが、計ってみると意外にも内径がありました。そもそも、社外のマフラーのエキパイは太すぎる傾向があるので、これくらいでよろしいかと。問題は、エキパイ以降のパイプの太さと、そのテーパー具合ですから。理想をいえば、排気ポートから20cmくらいまでは排気ポートくらいの太さ、そこから3D的にテーパーかけて太くしていけば最強でしょうね〜、多分。 | |
外装はこんなもんで ・・・ | |
いきなりですが、完成品!!
![]() タンクの塗装は、新しい試みのマスキング絵。ちょっと線が細かった・・・ ![]() カウルは、適当な安物。見た目はまぁまぁながら、ライトのHI/Lo切り替えても光軸が変わらないナイス・ガイ。 ![]() なかなかな鮮烈な黄色。バレているかもしれませんが、SRXを塗った、余りです(汗) 外装は、個人的な自己満足の世界なので、説明は割愛っ!!!!!!!!!! | |
本題はコッチ 振動とハンドリング | |
いきなりですが、 振動は、ありますっ! ・・・ (;´Д`)ノ アリャ? 最初は、「ああ、やっぱダメか」と思いもしましたが ・・・ でも、しばし乗ってみると、やっぱフローティングの効果はありますよ。かつて、N−GAGのエンジンを88ccに上げたときですが、そのときはポート加工まで施されたヘッド(ヨシムラ)に、キャブとカムを換えていたのですが、その振動たるや、ニーグリップは苦痛なほどで、20分も走ろうものなら、嫌になるほどの振動だったものです。アレにくらべてば、全然大丈夫。実際、完成してから行くことになる「運命の」早朝ツーリングでは、1時間走っても、痺れもすぐ取れる程度。 サーキット用にチューニングされたエイプに乗ったことがありますが、キャブを交換してインナーローター装備程度のチューンのものでしたが、かなり硬質の振動があったのも事実です。その車両はフレーム補強していたのですが、そこいらへんとどっこいなのでしょうか。 これで、キャブレターとカムを交換したら振動は増えると思いますが ・・・ でも、少なくとも今現在では問題無しのレベルなのでは、と、とりあえず自己満足しておきましょう(^^;)。 ひょっとしたら、乗っていられないかもと思っていたので、とりあえず一安心! とりあえず、及第点ってことで(^^;) ・ ・ ・ ・ 予想外によく曲がります。いやむしろ、曲がりすぎ。 ホントに予想外でした。 ちなみに、NSR50のハンドリングはといいますと、一般的なバイクとちょっち違いまして癖があります。よく曲げようとしたら、グッと後輪に加重を掛けて、とにかくアクセルを開けて、トラクションをかける必要があるのですよ。実際、速い人をみていると、クリッピングポイントから、いきなりアクセルオンです。パーシャルでトロトロ曲がっているひとは居ません。つまりは、狭いパワーバンドを如何に使うかが勝負なわけです。 ・・・で、その性格がミソです。 NSR50も、エイプ100も、馬力自体はそう大差ありませんが、なにぶん4ストの、しかも100ccですからして、発揮されるトルクは相当なものです。しかも、パワーバンドのみで力が出る2ストと違って、エイプエンジンならば、アイドリングからちょっと回転を上げてさえやれば、NSRをしのぐトルクが出るのです。つまりは、半クラやらをつかわなくても、しかも遥かに広い回転域で車体をぐりぐり曲げるだけのパワーをかけることが可能なわけです。 つまり、いつでもどこでも鬼旋回っ! あくまで体感的なインプレで申し訳ないのですが、2ストに乗りなれた人なら、驚くでしょう。面白いかどうかは別としても。今までかったるかった交差点も、アクセルひとつで、「カクッ」と曲がります。ただでさえクイックなハンドリグのくせして、コツが判ればめっちゃラクチン。 | |
足回りはもとより文句ナシ まさしく最強のダウンヒルマシン! | |
強烈に上手い人ならともかくワタシのような程度のテクニックなら、NSRのサスペンションに文句があろうはずもゴザイマセン。サーキットなら話は別ですが、一般公道なら全く問題なし。 もちろん、ブレーキも充分でゴザイマス。 お金がなくて、リアブレーキのパッドはちょっとケチりましたが、フロントは充分。 トドメに、フレームやスイングアーム、フロント廻りの剛性も、ワタシにゃ、もう充分っ!! 至極当然なことですが、エンジン以外はメーカーがバッチリバランスをとってくれておりますので、何の問題もないです。タイヤ・サス・ブレーキ・フレーム・ポジションがまとまっているので、フルブレーキングもジャックナイフも思うがまま。つまりは、峠道の下りだったとしても、たとえ下りのヘアピンだったとしても、なんの躊躇もなく飛び込めるってもんです。しかも、コーナーに入ったら、アクセルを開けるだけで曲がっていく始末。 まさに、最強のダウンヒルマシン で し た・・・。 ・・・ おり? ・・・ 「でした?」 ・・・ 過去形? ・・・ 続きはこのあとで。 | |
ネイプ完成、一週間後 2006年8月12日 AM8:15 ネイプ、散る。 | |
現在時刻、2006年、9月9日、午後5時40分。ワタシは今、病院のベッドの上です。 ・・・ さぁ、一ヶ月前の出来事を記しましょうかっ! ・ ・ ・ ・ 集合時間、5時。時間を守るのは得意のメンバーだったので、なんの滞りもなくスタート。 ちなみに、その日の装備はというと、ワタシだけが皮ツナギにブーツ、グローブというイデタチ。脊椎パッドこそ付けてはいなかったものの、公道としてはフル装備に近いものです。よっぽどトバす時以外はツナギまでは着ずに、いつもは精々皮パンくらいだったのですが、その日だけは ・・・ 一回皮パンを履いたものの、わざわざ脱いで皮ツナギに袖を通したのでした。そんなワケで、一人だけ浮いていたのですが(^^;)。 出だしは順調。まずは入り組んだ狭い峠から始まり、快調にペースを上げて ・・・ と言いたいとこでしたが、最初は悪戦苦闘。第一、峠道を走ること自体が一年ぶりくらいだったもんで、走り初めて30分くらいの休憩では、思わず 「帰りてぇ〜」とかなんとかほざく体たらく。でも、そこから徐々に、慣れないバイクにも体があってきました。 秋山街道から都留市を経て、道坂峠から道志峠へ戻ってくるいつものルートを抜けて、峠が終わった先のいつものコンビニで最後の休憩をしておりました。 やっぱり三人いると、話が尽きずに長話。時計を見ればすでに8時手前。いつもなら7時30分には帰っているので、とりあえずカミさんに電話すると、案の定 「子供はもう起きてるから、早く朝ごはんにしよ、待ってるから。パンも焼けてるよ。」と言う。休みの日には、いつもホームベーカリーで焼いたパンを食べるのが我家の定番。勿論、コーヒーもマメを挽いて、きちんとドリップして楽しむ。 せかすようで申し訳ないと思いつつも、ひごのかみ氏とサミー氏に事情を話して、コンビニを出発することに。それにしても、この時間ともなると、いつも空いている道も、あからさまにヒトや物をいっぱい載せていて、右も左も 「連休のはじまりだっ!」と言っているかのようだった。 コンビニを発って、約15分後。その 「時」 が来た。 場所は、それこそ家まで10分もかからないような場所。道はくねっているものの、峠と言うよりは村の街道といったカンジの道。交通量は、同車線も対向車線もひっきりなしに車が走っているものの、かといってイライラするような低速でもない程度。多分、30km/hくらいだったと思う。信号待ちがあるごとに少しでも前に行こうとスリ抜けもしていたものだから、サミー氏は一台車を挟んだ前にいて、ひごのかみ氏も、車を挟んだ後ろにいたはず。自分はと言うと、動いている最中は抜く気にもなれずに、普通に車線の真ん中を、前の車の後ろについて走っていた。別に焦ってもなければ、考え事もしてない。普通に、走っていた。 そして、異変に気づいた。 対向車線は、ちょうどS字カーブを抜けた直後。相手から見て右カーブから出た直後だったと思う。普通に走っているはずの対向車の一台が、一瞬「ガクッ」と揺れた。丁度、雪道でスライドの立て直しに失敗したかのような左右に一瞬小さく震えた。自分はと言うと、その車を視界の端っこに捉えて、 「?」 と、視線を向けた。 ・・・ その時。 一旦、まっすぐに向きを直したはずのその車が、どういうわけか、いきなり 「カクッ」と、こちらに向きをかえた。もう、まっすぐ、そのまま。 スリップしていたわけじゃない。かといって、ブレーキをかけたわけでもない。むしろ、加速するかのように、まるで、レールに乗っているかのように。あまりにもスムースに、目の前いっぱいをその車が覆い隠す。最後に焼きついた風景は、ヘッドライトと、まさに自分に接触しようとするバンパーだった。 一瞬、脳裏をかすめた言葉は三つ。 「 逃げられない 」 「 (カミサンに) ごめん、朝食には間に合わない 」 「 ・・・ 何で、俺が ・・・ ?」 ドガシャッ !!!! いまだ、かつて体験したことないような衝撃を右足と腰に感じたと思ったら、もう訳わからず、フッ飛ばされていた。気が付けば、道路沿いの民家の壁の前。事故状況とか、周りの風景は全くわからない。かつて事故を経験したときは、まだ上半身だけでも起こして周りを確認できたものだったけど、今回は全く動けなかった。とにかく、右足全体と腰とが激痛に襲われていた。痛いというより、熱い。熱湯をかけられているように。でも、楽な体制を探るとかそんな余裕はなく、とにかくアタマに血が上って呼吸が激しくなる一方で、このままじゃ意識を失うだろうということだけはハッキリわかった。 駆けつけたひとに頼んで、ヘルメットの中に水をかけてもらう。とにかく、アタマを冷やさないとおかしくなりそうだった。熱い激痛と、錯乱する意識と、恐怖と、怒り。黙っていたら押さえが利かなくなりそうで、浮かぶままに叫んでいたのは覚えている。実際、ひごのかみ氏が 「大丈夫?」と声を掛けてくれたときにも、友人であるはずなのに 「大丈夫なわけねぇだろ!」と怒鳴ったと言う。それも、ボンヤリ覚えている。あと、「なんで、俺が。 俺が何をしたって言うんだ。 俺は何もしてねぇよ! 」と、怒鳴っていたと言う。 ・ ・ ・ ・ といっても、ツナギの防護能力は絶大でした。膝の関節は打撲だけでしたし、ブレーキペダルにめり込んだ足の裏は穴は開きませんでしたし、右足と股関節以外は、かるい打撲だけ。あの日、皮パンと皮ジャンだったら ・・・ まして、Gパンだった日にゃ、右足はまるごとぐちゃぐちゃだったかもしれません。とりあえずは、運がよかったと思います。 そして、一方のネイプはといいますと ・・・ 当然ながら、まだ対面しておりません (^^;) でも、保険会社や警察に写真を見せてもらったのですが、バイクの右側のあらゆる突起物 (ブレーキペダル、ステップ、マフラー、マフラーステー)が、まるごとなぎ倒されていて、スイングアームからフレームまで、見事に曲がっておりました。更に、タンクまでが、わが太腿に押されて、歪んで溶接が取れて、ガソリンが少し漏れていたとの事。 完成一週間後で、 全損かよ (;´Д`)ノ ・・・ なんとも、切ないです。 | |
ま、人生いろいろありますわな。 | |
あ、ちなみに、事故の割合は、10:0です。9:1くらいは覚悟していたのですが ・・・ こちらが動いていても10:0があるとは思いませんでした。つっても、警察の方も、「 相手が悪いでしょ 」と言っていたくらいですからね。前方不注意と言われても、「落石注意」なみに、注意のしようがないです(;´Д`)ノ。 ・・・それと、事故相手はパジェロでした。屈強でした。ついでに言うと、過去に事故をした相手は、ハイラックスサーフでした。なんでしょうか、このめぐり合わせは。 そんなわけで、ネイプは、真夏の花火でした。 ・・・ いや、作るのに時間がかかったのを思うと、セミでしょうか? 一週間だったし(笑えねぇ・・・)。 長年の相棒だったGAGエンジンを下ろされてしまった腹いせだったのでしょうか? それとも、「老体に無理させる気かぃ!」って、自殺を図ったんでしょか。もしくは、最後の最後に、主人の身代わりに命果てたのでしょうか。単なる機械のはずの車やバイクが、時に人間臭い最期を遂げる話は、ひとつやふたつじゃないので、そんなことも考えてしまう今日この頃です。 ・・・ 多分、バイクを降りる ってことは、ワタシに限ってありえませんが、むしろ今回の事故は、「向こうから来る」という恐怖を植えつけました。そうなると、恐くなるのは、バイクに乗っているときよりも車に乗っているときです。車は、人が箱の中に入ってますし、体が離れるわけでもないし、接触面積がやたらにデカいし、なんといっても、家族を乗せていることが殆どだからです。子供やカミさんの怪我は、絶対に嫌だな〜(自分なら、まだマシ)。 ・・・ よし、これからは、車もバイクも、とにかく 「目立つ」 ようにしよう!! そうすれば、相手がボーッとしていても、こっちに意識が行くでしょう!! よし、決めた!! ・・・ ソレデイイノカ ?? |
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