N−GAGの誕生


●いきなりだけど、GAG潰れる。

夕方、暗い団地の中を縫うように走っていたのが間違いだった。

「ぼがっ!」

って衝撃で、一瞬何がおこったのか判らなかったけど、どうやら段差に突っ込んだらしかった。でも、大したこと無かろうと走り出すと、なぁんかまっすぐ走らない・・・。それもそのはず、前輪があさっての方に向いてるではないか。まぁ、こんなのは単なる「よじれ」だから、逆にこじってやれば問題無し(なんてことを抜かすくらいに、慣れてきた頃)。

・・・でもやっぱ、なんかブレてないか? と、明るいところでじっくりみてみると・・・

ホイルが割れている。
フォークも、曲がっているぢゃん。


・・・あうち。

GAGは、フロント廻り全損でオシャカになってしまった。でも、落ち込まない。・・・実は、この時、すでに次の大改造計画のプランが用意されていたのだった。

●NSRとGAGの、合体プラン

GAGを乗りまくっていると、やっぱり中途半端な車体に不満が生まれてきていた。まず、膝がタンクの大きさをはみ出してしまい、しっかりとしたニーグリップができない。それと、ステップがイマイチで、踏ん張ることができない。ハンドルも窮屈で、長時間乗ると疲れてしまう、など等。

ぶっちゃげた話、もうひとまわり大きくしたいのだ。・・・ただ、これには課題が山積みだった。NSRかTZMの足回りを移植するのがいいのだけど、カラーの製作や部品の流用など、大規模な部品加工が必要になってしまう。そして何より、よほど計算して行わない限り、乗りやすくなるどころか、ロクに曲がらないバイクになってしまう恐れがある、というのだ。それらを踏まえた改造を行うとなると、もう「買い替え」たほうが安上がりになってしまう。それならば、我慢するしかない。でも、何とかしたい ・・・ と、堂々めぐり。

そこで、浮かんだアイデアが、「GAGのエンジンを、NSRに載せればいいんじゃない?」というもの。エンジンの大きさは同じようなものだし、なんつってもディメンションは崩れようがない。レースでもできる車体だから、全くもって問題ない。なんつっても、NSRもGAGも、チェーンサイズが同じ「#420」なのだ。これなら、スプロケット関係の問題も全く無しぢゃない!?

・・・とか言ったら、「おとなしくNSRに乗り換えたら?」と非難を浴びてしまった・・・。そんなこんなで、構想1年、ずっと「馬鹿な発想」で終わってたのだ。

しかし、GAGの車体は死んだ。直せるかも知れないけど、どうせなら前向きに作業をしたい。ついに「やらざるを得ない時」が来たのだ! 廻りの目がちょっと気になるけど、やるものはやるのだ!!

載るかどうか判らないまま、まずは車体探しを始めた。

●ひょんな事からNSR80

nsr80 以外にも、あっさりとNSR80が手に入った。個人売買で、\35,000。これに跨っていると、妙な気分にさせられた。

かつて1年ほど前、GAGにしようかNSR80にしようか、本気で悩んだ自分がいた。でも、今は、両方のバイクを手に入れて、なおかつそれを一つにまとめようとしている。しかも、遥かに安い金額で。

「二兎を追うもの、一兎を得ず」と言うけども、あれは「二兎を追わぬ者、二兎を得ること有り得ず」の間違いなのではないかと、本気で思ってしまった。余談ではあるけども、他のバイクでも同じような現象が二例もあったりする。ただ単に、手に入れる時期が数年ずれているってだけなんだよな。なぜか。

なんにせよ、役者は揃ったわけだ。

●ガレージミクニの力を借りる

NSR80を用意していったら、流石にガレージミクニの主人も「やるか」と笑ってくれた。さぁ、いよいよ作業開始だ。

当初、エンジン換装での関門である、「取り付けステー」に関しては、図面を引いた上でプロに任せよう・・・ という話しだったけども、ガレージミクニに「Tig溶接機」なるものが導入させるということで、急遽溶接構造に決定した。

賢明な人は気づくかもしれないけど・・・

これが、ワタクシの人生の方向性を定めることになる瞬間だったりする。

溶接なんてものを、目の当たりにしたのは産まれて初めてだった。そこいらのパイプを切った潰したしてステーを作り、不思議な光が点いたかと思うと、その部品がくっついている。

鉄って、くっつくのか!!!

あの衝撃は、今だまぶたにやきついている。ついでに、目に溶接の閃光も強烈に焼きついてしまって、その日の夜に目が痛くて一晩中もがいたことも、忘れない(溶接経験者なら、あの地獄を知ってるよねぇ〜ん)。

あれよあれよという間に、GAGのエンジンは、NSRの車体に載ったのだった・・・。

●構想1年、製作3日

幸運だったことが二つある。

一つは、チェーンラインがあっさり出たこと。二つ目は、マフラーがぽんづけでいけたことだった。

チェーンラインは、エンジン換装の難関のひとつで、通常はドライブ側か、ドリブン側かのスプロケットをオフセットもしくは削り込みをする必要がある。・・・けど、今回は重心バランスをとったところで、偶然にもラインがピタリと出たのだ。マフラーは言葉通り。どこの干渉もなく、ピタリと付いた。ステーが一箇所つかないけど、気分良くて「ヨシ」としてしまった(非常によくないのだけど・・・)。

そんなこんなで、後は配線やら小物を処理すればOK。

一年間近く、ずっと考えていた構想が、ほんと三日足らずで完成したのだった。

●昔の彼女が、より美人になって帰ってきたようだ

・・・それが、試乗をしてきた時に漏れた言葉。

ポジション、乗り味、もう文句なし。こんなにちっこいくせに、しっかりと作りこまれた車体は、「レジャーバイク」と「スイポーツバイク」の違いをむざむざと見せ付けてくれる。

それでいて、エンジンは相変わらず「トコトコトコ」と走ってくれる。

こんなに嬉しいことがあるのだろうか。

「よし、こいつを"相棒"に決めた。」



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