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2004.8


年代と言われればしようがない。もともとこういうものだから、しようがない。とは言うものの、なぜ故に無いかな、洗面台よっ!! 水場が台所の流ししかないと言うのは、現代の住居としてはいかがなものか。何も、髪の毛洗おうなんざ言わないさ。でも、手を洗うのは ・・・ いやさ、それも我慢しよう。でも、でもね、歯磨きは流石に ・・・ (´Д⊂

消えゆく借家の生き証人として、子供達にはこの家を記憶に留めてほしいけども、頼むから人様のウチに言って、台所で歯を磨くようなことはしないで欲しい。いままではさておいて、流石に現代っ子では冗談にもなるめぇよ。そんなわけで、まがい物だとしても、洗面台を作るのだ。出来るかどうかは、本当に自信ないけど・・・。てことで、レッツ FRP!


・・・と、言っても、
一体ドコに作れというのさ??

いきなりの難問だ・・・ (´Д⊂

洗面台といっても、ユニットが入る訳もなく。ていうか、借家でそんな改造なんか出来るわけもなく。果たしてどの程度の制作ができるのだろう・・・?

洗面台 ・・・ 水受けであるボウルがあって、もちろん水道の蛇口も必要なわけで。できれば鏡なんかも欲しいけども、この際それはヨシとしよう。贅沢は言えない。かといって、鏡を削ったトコロで、ボウルと水栓の設置が難題であることはちぇんちぇん変わり無し。

水の配管が可能で、ボウルの設置(固定)も可能で、なおかつ住居そのものには最小限の干渉・加工で済む場所 ・・・ ついでに、最小限の手間で完成させられる ・・・ って、

どないせいっちゅうねん (TДT)

長い思考錯誤の後、
ここに決定

やっぱしココ、


風呂だ。


最初の難関だった、水栓の件について。

現在使用している蛇口の根元から、配管を継ぎ足して、水栓を増設しようかとも考えたけども、どうにもうまくできそうもない。というのも、すでに現在の状態で増設しまくってるから(笑)。なんだろね。風呂場なんて、風呂しか無かったんだろうね〜。洗濯機を置くような発想がなかったのか、風呂場に水栓は一つだけ。そこから、湯船用と、洗濯機用、そして湯沸かし器まで増設されているから、これ以上増やしたら邪魔でしょうがない。

そこで、湯沸かし器の蛇口/シャワーの切り替え栓を分岐させて、そこから配管を増設しようかと考えたところで閃いたのが、その湯沸かし器の蛇口をそのまま流用するアイデア(写真参照)。こうなると、設置場所は限られるものの、その一方で、お湯も使えるし、増設の手間も無くなるわで、メリットも大きい。

決定〜!!

水栓が定まると、ボウルの位置も決まるというか、もはや限定される。逆に、そうなると話が早いというもの。つまりは、ココにボウルを固定すりゃ、万事オッケーなわけだ。

次は、ボウルの形状および制作方法の件。

ひとつは、市販品の装着。 ・・・って、これはスペース的に却下! 調べた結果、TOTO等でかなり小さいものもあったものの、 何しろブツの重さが在りすぎて、固定が困難と相成った。あと、高い(T_T)。このテの類は、自由に加工できる壁に、水道配管を持ってこれれば、高いクオリティーで洗面台が作れることは請け合いなのだけどなぁ〜・・・ 残念!

そうなると、別の物体を流用するか、FRPでのワンオフ制作と、なる。別の物体の流用が簡単そうだけど ・・・ でも、水の流れ(底に残っちゃマズイ)や、スペースの関係を考えると、これが以外に悩まされた。ていうか、無理。 やっぱり、現実的な方法は、何かを「型」のベースに流用して、FRPの雄型を作るしかない ・・・ か。

んで、いくつかの店や売り場を物色した結果、こんなものを「型」として起用することに。


壁掛け用の、鉢!


いや〜〜、大きさといい、理想とピッタシ! とりあえずここまで決まれば、あとは実際に手を動かす作業の開始だ〜。

そんだば、参りましょうかっ!!

忍耐のFRP制作
地味な作業が続く

FRP制作というと、ナニを思い浮かべますか?

・・・という質問の前に、FRPについて。ファイバーなんとかプラスチックといって、つまりは繊維強化樹脂。繊維が中に入ったプラスチックっちゅう訳ですね(暴力的な説明・・・)。ここではガラス繊維を使ってますが、他にはカーボンファイバーや、強化繊維を使ったものもあります。ちなみに、FRPは軽量・高剛性・耐酸性・耐水性その他にも優れているので、高架水槽やモーターボート、サーフボード、オブジェ、バイクのカウル、車のボディー等々。間違いなく、皆様の生活に役立ってます。・・・以上、豆知識終わり。

製作は至って簡単。硬化剤を配合したポリエステル樹脂を、型に沿わせたガラス繊維に含ませれば、できあがり。・・・と、「FRP製作」といえば、説明はそれだけですが ・・・ そんなのは、実際の作業工程の10%程度に過ぎない。いや、ホントに。

・・・それでは、ここからは足早に参りましょうか。

原型の改造

鉢そのものでは、底がデコボコで使い物になりゃしません。てことで、ガムテープやら段ボールやら、場合によっては粘土などでカタチを作りますです。ちなみに、この型が完成品のカタチそのものになるので、一番気を遣うところでもあります。根気の要るところ。

型のコーティング

FRPに樹脂を含浸(がんしん)させて整形するのだけども、固まったときに型までくっつかれると、もうどうしようもない。てことで、型の離型用に、コーティングを施します。もっとも、専用のコーティング材なんて高いので、そんなものは無し。ちなみに、自己流の離型コートはというと ・・・ 車の固形ワックスを4〜5回かけて、「シリコンスプレー」を2回くらい吹きつけ ・・・ で、OK!

雌型の制作

原型と同じ形状の物を作るとなると、いきなり完成品は作れません。雌型の制作となります。なんとも遠回りな行程に思えはすれども、これが近道。疑うなら、いちどお試しあれ。FRPを貼りっぱなしの表面を平らにならすのは、もう、トンデモナイ労力と時間を要します。しかも、デコボコになるし・・・。FRPを貼り付けて、硬化を待って、それから離型(これも、力技ナリ)。

雌型の修正

FRP含浸の際、ど〜〜しても空気が入りましてですね、残るんですよ、気泡が。そして、その気泡がキッチリと「穴」として残ります。ピンホールならまだしも、10円玉くらいの穴もあったりで ・・・ あああ、素人の情けなさ。てことで、これも型で在る以上、完成品同様、整形しなけりゃなりません。てことで、パテ盛り

雌型の整形

固まったパテの削り作業です。ついでに、最初の型改造での「アラ」を、ここで修正。底面になる部分の面を出したり、角のアールを作り出したり ・・・ 。大変です。ちなみに、穴が埋まりきってなかったら、またパテ盛り → 削り作業(T_T)

雌型の離型コート

再び、離型用のコーティング

完成品の制作

雌型の内側にFRPを貼り付ける。・・・って、この「貼り付け」がまたエラい大変で、本当にプロの技術が欲しくなります。あ、道具もね(T_T)。一度は見てみたいものだな〜・・・。そして、再び空気が残るんだ(´Д⊂

再び穴の修正・パテ盛り

端っこの整形をしたら、全体的にペーパーがけして、今度はしっかりとパテ盛り。硬化したら削って削って、本腰入れて面を出して行きます。・・・パテ削りをやった人は、読むだけで嫌になるでしょう。出ないんだ、平面がっ!! 

サフの捨て吹きから、またパテ盛り・・・

「こんなもんだろう」と思っていても、パテとFRPのまだら模様だと意外と見えてない物があるものです。てことで、サフェーサーを軽〜く吹いてやると ・・・ ゲンナリするほど出てくる出てくる、穴・穴・傷・凹み・盛り上がり!!!!


飽きてくるゼ!!


参考までに、最初の発案からこの時点までに過ぎた時間は、実に4ヶ月! 時間があまりとれないこともあるけども、パテの盛りつけ・硬化をまつだけでも、1〜2日かかるので、要する時間は推して知るべし。とにもかくにも、時間がかかるのだ。特に、素人は・・・(T_T) 

だから、型の段階で完璧に仕上げて、FRPの張り込みも空気が入らないように完璧にできれば ・・・ ついでに、きちんとゲルコートなんかをしちゃうといいんだろうけどね〜・・・。ま、金をケチったらしょうがない。

塗装の足づけ・脱脂


・・・ようやく、塗装の準備ですわ。

角という角を、手を切ったりしないようにしっかりペーパー掛けして、全体的に塗装の足づけにやっぱりペーパー掛けして、そして全体てきに脱脂。埋めた穴の数々をご覧あれ!


塗装

塗装の下塗りとして、サフェーサーを吹く。

・・・って、まだ穴がありやがるかっ!!

ちなみに、深い穴を塞ぐパテは、十中八九「スアナ」と呼ばれるピンホールができるそうです。ていうか、できました。これを埋めるために、今度はラッカーパテのいわゆる「捨てパテ」で埋めて ・・・ 行くのだけども ・・・

もういい。塗る!

「ここまで頑張ったんだから、もうちょっとがんばればいいのに ・・・」 ハイ、それが正論です。正しいです。でも、実際やってみると ・・・ もうそんな気力は毛先ほどにも無し。いいんだ。きっと神様は、僕を許してくれる!! ・・・まさしく、そんな心境。ほんと、嫌になってるんですわ。できかけの洗面ボウルを地面に叩きつけたい衝動を抑えつつ、作業は進む。ガシガシ、塗り進む!!

どうでしょう? FRP作業ってやつが、少しは見えて来たでしょうか? 何かを作るたびに、「もう二度とやらないっ!」と、誓ってはいるのですが・・・。それでも、毎回、腕は上がってきてます。よく考えてみると、こんかいのボウルの形状って、結構難題だったんだよなぁ〜・・・。これなら、バイクのカウルも ・・・ いやいやいや。もう二度とやらんぞ!!

細かい部品を付けて、
いよいよ佳境へ

まず、我が家の風呂の構造ですが、とても古いです(^^;) とにかく古いので、床より20cmほど下がったしたはコンクリの床で、そこに湯沸かし器やら湯船やらが置かれておりましてですね、そこに足高のスノコを並べることで、はじめて風呂として機能しておるわけです、ハイ。

そんな古い構造を逆に利用して、こんなカタチで洗面ボウルを固定してみました。

ハイッ!!


ステンレスのL字アングルで組まれたステーは、もちろん自作。コチラはなんつっても専門分野なもんで、あくびしながらでも作れるというもの。FRPでボウルを作る苦労に比べたら ・・・ くぅ〜・・・ こんなもん、10でも20でも作ったるわ!! フ−ッ フ−ッ。

んで、このスノコはというと、洗濯機の下に位置するスノコなのでございますよ。つまりは、

洗濯機が重し役。

床や壁に強固に固定する必要ももなく、こりゃ楽だ。わっはっは。

感動の完成
そして、家族の反応は・・・

感動の完成図!!

見よ! この違和感のない収まりを! ・・・ 違和感の ・・・ 無い?? ・・・むぅ。

ホンダのフィットのカラーリングは、洗面器やら椅子と同系色だから、意外にも収まりよし。違和感は ・・・ やっぱりちょっとあるけども、これはこれでいいのでは(笑) 

だけど、コレ、洗面台か!?

って気がしないでも無いけども (´Д⊂ ま、いいか。なんつっても、肝心なのは家族の反応!

テツ「どう? この洗面台!」
カミさん「ふ〜ん、あ、いい色じゃん」



それだけか〜〜〜っ!!


しかしながら、その当たり障りのない評価も、実際使ってみると一変する。なんつっても、歯を磨いても、白い泡が散らばらない。うがいしても、風呂場がびちゃびちゃになることもない。もちろん、台所でうがいしたりしなくても済むようになった。そしてなにより、子供が、自分で立ったまま手を洗うことができる!!! 普通の家ならば最初からあるから、そのありがたみもわからないけども、やっぱり、台所以外に、手洗いができるのは有り難い!!

てなわけで、翌日からもう、すんなりと我が家の備品の一つとして活躍してます。これといった目立った働きをするわけではないけども、おそらくは無くなったら、その不便さを痛感するはず。

今回の生活向上道楽の評価は ・・・

久々の、ヒット作でした!!

・・・もう、FRPはこりごりだけども(´Д⊂






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