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「ウチのバーベキュー鉄板は、ちょいと違うぜ」 と、上司のSさんは言った。

もともと、ガスを扱う会社。そして、鉄工部門も持つ会社。先代社長の頃から、自分たちのモノは自分たちで作る習慣があったそうだ。もちろん、バーベキューともなれば、ガスは使いたい放題、当然鉄板も自家製だったのだそう。

「薄い鉄板は論外。やっぱ、厚い鉄板じゃなきゃ美味く焼けない。しかも、歪まないぞ」 何度も話を聞くうちに、だんだん自分でも作りたくなってきた ・・・ (;´∀`) ・・・ てことで、作りますw

2008.3


「厚い鉄板ほど良い」
・・・ ホントっすか??


・厚い鉄板は、薄いものよりも美味しく焼ける
・厚い鉄板は、焦げ付かない
・厚い鉄板は、歪まない


・・・って、話はよく聞きますよね。

でも、ホントかよ (;´∀`)

とか思っちゃうのは、ひねくれた性格だけじゃないはず (´・ω・`)。

ホームセンターにある、1.6ミリの安物 ・・・ うん、これはダメでしょう。それは解る。いわゆる、最初のカラ焼きしたりしただけで、もうベカベカになっちゃって、一回で使い物にならなくなる奴。あれだ(;´Д`)ノ

同じくホームセンターの、2.3ミリの、「厚い仕様」のやつ。これもどうよ?? 小型ならともかく、焼きソバくらいやる奴だとアレですよね。野菜炒めて、焼きソバ投入して、「あ、水いれたほうがいいんだよね?」 と言っていたら、調子乗った奴が 缶ビールを大量に振りかけて、その瞬間、 鉄板が ベコン! と、ジャンプ♪ するパターンでしょう。それも、イマイチ。

そしたら ・・・ 某オークションに出ている、「破格の 6ミリ 〜 9ミリ鉄板!」ってのはどうだろう? 

・・・ 重い ・・・ 
・゚・(ノД`)・゚・ウァァァァァン


いつも職場で鉄板を扱ってますが、ちょっと焼きソバやるのに小さい机くらいの鉄板を作ったとすると、多分 ・・・ 女性は無理。男性も、腰が危険 ちゃんとした重量計算は後でやってみますが、現実的に、ホイホイと倉庫から出して車に載せられるようなシロモノじゃないのは確か。楽しいバーベキュー。万が一落として、そのまま足を潰して病院なんて、そんな自体は避けたいじゃないのさ。

んじゃ、
4.5ミリ厚だね ♪ (゚∀゚)


お気に入りの厚みです。厚すぎず、薄すぎず。これで行ってみましょう。

なにはともあれ、
自分で作る! 試す!!


てことで、作りました。



肉厚 4.5ミリ 。とりあえず大きさは、家庭で使えるギリギリの大きさにして、曲げ加工して、四隅は、お手軽な溶接構造にしてみました。取っ手は、強度充分ながら、それなりに冷めてほしいので、φ6ミリの丸棒を曲げ加工。



そして、コンロに乗っけてみる。・・・ おお! 計った様にジャストフィット!! 
(ここいらは勘でやっていたもんで・・・)
 



そんなわけで、先ほどの文句をもう一度。

・厚い鉄板は、薄いものよりも美味しく焼ける
・厚い鉄板は、焦げ付かない
・厚い鉄板は、歪まない


↑ コレ を、実際に試してみましょうか。

・・・ 点火!! そして、加熱 ・・・






まだ温まらない。







・・・ まだ!? 






・・・ やっと、あたたまってきた! (゚∀゚)

いわゆる、高級鍋(クリ○テルや、アム○ェイ)級の温まりの遅さです。つまりは、それだけ蓄熱量 も多ければ、熱のムラもない ということ。単なる鉄板ですが、やっぱ、これが基本なんでしょうか(笑) 

まずは水分を飛ばして、キンキンに熱くなった所で油を多めに投入。しばし、発火しないよう気をつけながら加熱を続けて、油慣らし。慣らしが終わったら一回冷まして、今度は普通に使います。

● まずは、たまねぎ。

丁度料理で使うところだったのでコイツをあめ色 にしなけりゃなりません。初めて使う鉄板なので焦げ付きが心配されましたが ・・・ 

アラ、簡単 (゚∀゚)

蓄熱量が多いので、よく水分が飛びやすいとは聞きますが ・・・ 確かに、水分が出ません!! 材料を入れた瞬間から、「ジュ−−−−−−−ッ!」と、音が途絶えることもなく、そのまま水分が出てきたところで片っ端から蒸発するので、タマネギが蒸されることなく、あっちゅう間にあめ色♪ 心配していた焦げ付きもまったく皆無。

● お次はジャガイモ。こちらも、料理に使います。

ジャガイモも、投入したとたん、水分が片っ端から飛んでいくのがよく解りますな。いつもなら 「ピタッ!」 と張り付くもんですが ・・・ オヤ、くっつかない。フライパンみたいに振れないのが難点(;´Д`)ノ ではありますが。

焼き上がりはなかなかよろしいですよ〜。こちらもいつもより時間は短めだったのですが、中はホクホク、外はカリカリ。 ありがちな、"ビチャつき"というもんが、全くありません。

こんなに上手く行くとは、
正直予想外です。


ウチにあるフライパンより楽じゃん ・・・ ・゚・(ノД`)・゚・ウァァァァァン

使い終わったあとはすぐ洗いたいタチなので、すぐさま水をぶっかけて 「ジュワ−−−!」いわせながら、金属タワシでガシガシ洗いましたが ・・・

歪みも、無し!!

噂には聞いておりましたが、確かに、料理もうまくいくし、焦げ付かないし、ゆがまないです。そのまま1メートル×2メートルくらいの鉄板を作って、家の台所に備え付けたいくらいですよ、ホント。それさえあれば、美味いお好み焼きも作れるんだがなぁ〜・・・。

そんでもって、解ったことは、肉厚が4.5ミリでも充分いける、ということ。この4.5ミリでも結構な重量があるので、是非ともここいらで詰めて行きたいですな ヽ(`Д´)ノ 


肉厚でこんなに違う
重さの違い


ちょいとややこしい話をいたしましょう。それはそのものズバリ、

肉厚と重さの関係。

冒頭で、「薄い鉄板は使い物にならない」 と言った一方で、「重いのは危ない」 とも書きました。また、厚いほうが料理を美味しく作れることも書いたのですが、ではなぜ一般的に薄いものしか売っていないのか? という話になります。

それは恐らく、やっぱりその 鉄板の重さ が問題になると思います。

一般的に、鉄板の重さは以下の計算式から求めることができます。

重量 = 鉄板厚み(ミリ単位) × 幅(メートル単位) × 長さ(メートル単位) × 鉄の比重(約7.85)

つまり、1メートル×1メートルの鉄板だった場合、
肉厚1ミリならば ・・・ 1×1×1×7.8 = 7.85kg 
肉厚2.3ミリならば ・・・ 2.3×1×1×7.8 = 18kg
肉厚 4.5ミリならば ・・・ 4.5×1×1×7.85 = 35kg
肉厚 6.0ミリならば ・・・ 6.0×1×1×7.85 = 47kg
肉厚 9.0ミリならば ・・・ 9.0×1×1×7.85 = 70kg

・・・ おわかり頂けるでしょうか?? 確かに肉厚が厚いほうが料理は美味しく作れるとは思います。ですが、バーベキューといえば屋外。もちろん、鉄板は持ち運ぶことになります。持ちやすい形状ならともかく、バランスがイマイチよくないワケで ・・・ 単純に厚いほうがいい ・・・ とは、ちょっと言いがたくなってしまいます。

てことで、ここでは、性能的に美味しく焼けて、なおかつ扱いやすい範囲の肉厚である4.5ミリで話を進めていこうかと思います (^^) まぁ、好みの問題でもあるのですけどね♪


性能は証明された!
あとは構造だ!!


ひとつ、気になっていたことがあります。





これは、前出の試作品の鉄板の四隅の画像ですが ・・・ 作る上で、角は溶接構造となってます。

これを、溶接無しで行きたいのですよ。

というのも、第一に、溶接をすると、その溶接後を仕上げ(削る)しなければならないので、見た目が悪くなるということ。それとモウひとつ。第二に、どうしてもエッジがたって、角ができてしまうので、洗いづらい & 汚れが溜まる のですよね〜〜。
てことで、ワタクシ、テツは考えるのです。

曲げだけで、作れないものか? 
・・・ と (;´∀`)

鉄板は、かくして曲がる
ベンダーの妙技


てことで、まずは鉄板を曲げる行程をご覧くださいませ(^^)。

NCベンダー カマーン!!

メジャーなところでアマダ製。でも鋭い方は気付きますが、カラーリング的に随分と年代モノの型です。最高圧力125トン。老兵とも言えぬハイパワー。とんでもない厚みでも曲げます。



まず、ベンダーには、「下型」 と、 「上型」 がありまして、それらで鉄板を挟み込むことで曲げることができます。細かい理論的なことは抜きにしても、鉄板が曲がるさまを目の当たりにすると ・・・ 面白くもあり、ちょっと怖くもあります。

では、ご覧くださいませ。

コレが ・・・ (↓)




こうなる っ!! (↓)



曲がるんです、鉄板が。当たり前なのですが、肉厚1cmだろうが2cmだろうが、曲がるのを目の当たりにしたら ・・・ ア〜タ(;´Д`)ノ 


それを踏まえて ・・・
曲げだけで鉄板は作れるか??


難しい話は抜きにして考えてみますが ・・・ 

さて、みなさん。実験です。

何でもいいですが、紙を一枚用意してください。用意したら、その紙に切れ込みを一切入れないで、バーベキューの鉄板上に四辺を曲げて(立ち上げて)みてください。・・・ できますか? うまく曲がりませんよね??

でも、それにあえて挑戦してみます。

てことで、まずは実験。

・・・二辺だけ曲げてみる。


なんとか、曲がった (゚∀゚)


とりあえずの二辺だけですが、曲がりました。正しくは、ベンダーを担当する上司のノウハウを活用して曲げてもらっております。ワタシは、アイデアを出すだけ(笑)

そして、問題はここから。4辺曲げに挑戦。

紙で曲げてみた方は判ったと思いますが、普通に曲げてもまがりません。正しくは、一辺目は曲がるものの、二辺目・三辺目となると、お互いの曲げが干渉して曲がらないのですよ。もっと言うと、曲げた紙(鉄板)の逃げ場所がなくなって曲げがオカシクなるのです。

でも、あえて曲げてみる。



・・・ なんか、変じゃね ??
Σ(゜д゜;) 




歪んでいるっすよ、先生!!
・゚・(ノД`)・゚・ウァァァァァン


四隅も歪んでいれば、底も、歪む、歪む。紙で曲げたのと同様、お互いの曲げが干渉したことと、曲げの力の逃げ場がないとこうなるわけですね〜〜。底が相当歪んでいるので、バーベキューの鉄板というよりも、むしろジンギスカン鍋?? それっくらいの反りっぷり。いやもう、見事見事。

予想はしておりましたが、単なる予想で物事を語るよりも、実際に失敗したものを手に取るのとは全然違います。お陰で、ナニがどうなっているか一目瞭然。こりゃ、面白れぇや(笑)


やっぱ、何事もやってみてナンボ (゚∀゚)

そんじゃ、次行ってみよ〜〜!

そして、完成形へ
スムースな四隅、ゲット!!


そんでもって、完成品、ドン!!


四隅も、スムース ♪




はっきり書いておきますが、こんな風に曲げられたのは上司の蓄積してきたノウハウです(;´Д`)ノ それは間違いないので書いておきませんとね♪ つっても、そもそも無理っぽい、「曲げだけでバーベキュー鉄板を作る!」なんて発案したのはワタシなので、正しくは上司が巻き込まれた形、なんですが(笑)

でも、ナニはともあれ、底の反りと、四隅の歪みは見事にクリアー。

お陰で、四隅は溶接構造のようなエッジが立つこともなく、削り仕上げによる痕がのこることもなく、緩やかな湾曲があるくらいで、スムースな仕上がりです。これで、残った汁やらの液体を注ぐのもやりやすいし、そもそもエッジに汚れが残ることも無し。スムースであればあるほど、洗いやすいってもんですわ。



うむ、満足である!!!!


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